短評:『ボヘミアン・ラプソディ』

伝説のバンド、Queen。地上で最も愛されたエンターテイナー、フレディ・マーキュリーの物語がついに明かされる。

Queenに対しては、熱狂的ファンでもなければ嫌いでもなく、「イイね」という感じ。普通。
しかしこの映画、とにかく評判が良くて「自分の涙で溺れそう…!」「女性はすっぴんで行くのがおすすめ(涙で化粧が流れ落ちるから)」等々。
そういう人たちが必ずしもQueenのファンかというとそういう訳でもなく、ミュージシャン・バンドを題材にした映画でここまでヒットするのも最近ではあまりなかったのではないだろうか。

たしかにこの作品は、Queenを知らない人でも楽しむことの出来るQueenの歴史教科書的な位置づけかもしれない。フレディの半生を通してQueenがいかにして伝説となったのかというのが非常に分りやすく、そして観客を一切飽きさせることなく2時間13分を楽しむことが出来る。

(C)2018 Twentieth Century Fox

個人的には「涙で視界不良」ということにはならず、自分の感性を疑ってしまったのだが、それでもやはりラスト21分間のライブシーンの冒頭、観客の熱狂に一瞬涙腺が緩んだ。それは、紆余曲折あったQueenそのものや、バンドメンバー、死期を悟ったフレディの心情など色々が一気に押し寄せて、というのもあるかもしれないが、単純に熱狂としてのシーンや音そのものに感動させられたようにも思う。
そして、劇中でフレディが希望したとおり、その姿に一切悲劇というものは見当たらず、音楽を楽しむ様子にはむしろ生命力を感じる。
鑑賞後も惜しい人を亡くした…などではなく、ひたすら良い映画だった!と思わせてくれるのだ。そして、この圧倒的な規模感で映画を撮れるということ、そもそもそれに匹敵するスケールのバンドがいることに改めて感服してしまった。

(C)2018 Twentieth Century Fox

■『ボヘミアン・ラプソディ』(原題:Bohemian Rhapsody)
■公式HP:http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/
■監督:ブライアン・シンガー
■製作:グレアム・キング、ジム・ビーチ
■製作総指揮:アーノン・ミルチャン、デニス・オサリバン
■上映時間:135分
■配給:20世紀フォックス映画